あした 解答篇


人がいない部屋でど〜やって放火ができるの!?
時限発火装置? あるはずのないものが燃えてたらちゃんと警察は見つけてくれます。
「解った」
ぽつん,と保地氏が言った。
解ったって,ほんとに!?
あたしが疑わしそうな顔で聞いたのが気に障ったのか,彼はちょっとむっとした顔をした。
「要は火をつけてもすぐに紙に燃え移らなければいいんだろ? そうすれば自分が資料室から出てしばらくたってから小火騒ぎが起こる。うってつけのもんがあったろ?」
へ? なにそれ?
「サンダルウッドの匂いがしたって言ったのはあんただろ」
あ!! お香!!!
「線香タイプの香は燃え尽きるのに30分近くかかる。紙の束に香を立てて火をつけて立ち去れば自分が部屋を出て30分後に燃え移る」
なるほどね。簡単じゃない(わかんなかったくせにってツッコまないで。おねがい!)
ちょっと,見なおしたわ。
誰をですって? この流れでいったら彼のことしかないでしょ。
天木室長は見そこないすぎて株が地下まで潜ったわよ。


いかがだったでしょうか? あたしと笙悟の出会い編でした。
今は一緒にいるけど初対面は最悪だったのね(苦笑)

この人とずっと一緒にいるのかな?
でも,不安。
いつまであたしのこと好きなままでいてくれるかしら?
明日ワタシが突然,何もかも失くしてしまってもそれでもあたしのこと好きだといってくれるのかしら?
そうしたら少し信じてもいいわ。
我ながらヒドイ話。
これだけ一緒にいるのにまだ信じられないなんて。

でも,誤解しないで。笙悟のことはほんとに好きなの。
この人しかいないとも思ってるの。
明日,突然,笙悟が事故で死んでしまったら,すぐに後を追えるくらいアイシテルの。
もし後を追わなかったとしたら,他に男なんかいないくらい惚れてるの。
だから,笙悟にはもう少し待ってもらおう。
あたしがもう少し,安心して隣で座っていられるようになるまで。


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